大泉学園の家/開放的な中庭とプライバシーが両立した家

  • 所 在 地 :東京都練馬区
  • 竣  工:2005年6月
  • 構  造:木造在来工法 2階建て+ロフト
  • 延床面積:135.99㎡ (41.14坪)
  • 敷地面積:146.72㎡ (44.38坪)
  • 備  考:蓄熱式温水床暖房 

 

夫婦円満の秘訣

「私たち夫婦は性格がまったく正反対なんですよ」と笑いながら奥さんが話され、隣のだんなさんが楽しそうに聞いている。初めて会ったときのKさん夫婦の雰囲気が印象的で、私は直感しました。お互いの領域に踏み込まない事が夫婦円満の秘訣なんだ、家のプランに反映させよう。オゾンのコンペでは、その提案が受け入れられ、決め手になったのでしょう。

中庭を囲みながら、それぞれが独立性を持った個室配置

敷地はバス通りに面して交通量があり、道路を挟んだ南側は現地を見下ろすような高台でした。こうした事から中庭を囲むコの字型プランとし、1階は中庭に面して開放的に配置し、道路からの視線をさえぎりました。2階の個室は各方角に向かって視線を外に向けました。

3層構造によるプライバシーの確保

最大の特徴が、お互い気を遣わないでもすむ空間として、夫の部屋(書斎)を中2階(1階より1.6Mの高さ)に設定し、1階のリビングや2階の子供部屋の両方からも離れた場所に配置する提案をしました。3層構造による高さの違いから心理的効果をもたらし、プライバシーと中庭の開放感の両立を可能にし、個人の領域を作れたと考えています。

夫の部屋(書斎)へのアプローチは階段の中間の踊り場から入り、無駄な廊下を省きます。夫の部屋を中間層に設けたため、その下の一階は、一般の部屋を設定できない高さなので、駐輪場や物置などベタ基礎をそのまま床として使用しながら、人が立てるぎりぎりの天井高を確保した、設計になりました。

建主からの手紙

本格的な冬到来・・のはずが、我が家は床暖房のおかげで、ぽっかぽかです。朝晩3時間ずつつけるだけで、子供達は、Tシャツで過ごしています。2階もほとんど暖房をつけていません。想像以上の効果にビックリしています。廊下に出てヒヤッとしないのも嬉しいことです。

昨日から、中庭の木に電飾を付けました。とてもロマンチックです。お蔭様で季節ごとに色々楽しめて、素敵な家です。キッチンも使い勝手がとてもよく、無駄な動きをせずに、料理が作れます。物置は涼しくて、ゴミを回収日まで置いておいても臭いません。

予想外だったのは、各部屋にテレビまで置いて快適にしたのに、それぞれの部屋で過ごしていたのは初めの2週間位で、結局皆リビングに集まるようになってしまい、チャンネル争いで以前のように喧嘩をしています。勉強も下二人はキッチンでしています。やはり一人は寂しいのかも知れません。

夏になると、夜も1階は冷房を入れなくても涼しいので、子供達は交代でソファーで犬と寝ています。ホントに心地良い我が家、といった感じです。

2020年10月06日