基礎配筋検査のポイント(建主用)

建主が、自分の住宅の基礎を見に行った時の参考になるポイントを挙げました。専門的見方ではなく、構造図とにらめっこする必要がない方法で説明します。何か気づいても、決して現場の職人に直接言わないで下さい。 厳密には場所、太さ、設計判断で、状況が違いますから、 疑問があるときは、必ず設計監理者に聞いてください。

つづく

■全体にきれいであるか?

配筋のピッチは計るにこした事はないが、図面の読み方もわからず、メジャーも持ってないことでしょう。 そんな時は、全体に眺めて、鉄筋が整然と組まれていれば、美しく見えます。

これは直感的に素人でも判ります。うねっていたり、ピッチがばらばらだったりしたときは、汚く見えます。一部分を指摘するのではなく、全体を遠くから眺めてください。

■定着長さが取れているか?

鉄筋の太さが違ったり、一本でいかない場所は、鉄筋を重ね合わせてつなげる事となります。木造住宅規模の鉄筋太さでは、溶接しないで重ね合わせて使うことが多いです。重ね継手といって、重なっている長さが定着長さとなります。

10ミリと13ミリの太さが通常なので、13ミリで50cm強重なっていれば、十分でしょう。 床と壁の立ち上げ部分では、この定着長さが大切になります。壁筋の始点は、床コンクリートスラブ厚の上端です。(型枠から推測する)始点から折り曲げられ床版に伸びた先までが 定着長さとなります。

■かぶりが取れているか?

鉄筋はさびやすく、コンクリートで保護されています。そこで重要な事が、鉄筋と型枠の距離となります。これをかぶり厚といいます。鉄筋の周りを十分コンクリートで保護するためには、型枠から鉄筋が離れていなければなりません。

離れている距離は専門的なので、ここでは均等に離れているかどうかに注目してください。型枠に極端に近づいていたり、底がゆがんで一部沈んでいたりしないか見るといいでしょう。

 

 


2020年10月20日